2013/03/14


1.開発動機
 製図指導の入り 口として、平行線を引く練習や線の太さを変える指導場面がよく見られる。しかし、線を引くことだけを目的としていると、一部の生徒は意欲の低下が著しい。 そこでその引いた線が「切断線や折り曲げ線のような目的を持った線」にすることで、その意欲の低下を押さえるのではないかと考えた。今回紹介する実習題材 は、グリーティングカードの動く仕組みとして用いられるポップアップカードの製作を通して「線を引く」という技能向上を目指したものである。
  

2.製作手順(A4版の作品の場合)

※鉛筆と三角定規だけで行う場合は、マス目は細い線、切断線…太い線、山折り…一点鎖線、谷折り…二点鎖線などの種類分けが考 えられるが、今回は説明の都合上、表計算ソフトのセルを利用し、線の種類を色分けしたもので説明する。また、マス目を罫線でひき、切断線などはオートシェ イプの直線を利用し、グリッド合わせを設定しておく。一度線を引けば「ctrlキー+ドラッグ=コピー」となり、三角定規で平行線を引く感覚を疑似体験できる。。

 (1)マス目の製作(黒い細線:罫線機能)
 (2)基準線【折り目】の描画(赤い太線)
 (3)ポップアップさせる立体を基準線をまたぐように描画(マス目を青い太線でなぞる。)
   ※下の図では基準線より2マスだけ下底部が下がった状態
 (4)底部に下げた2マス分をつけ足す。(緑の太線)
 (5)カッターによる切断(黒い太線)
 (6)折り曲げ

   

  
    ・赤の線:「谷折り」
    ・緑の線:「谷折り」
    ・青の線(上底部):「山折り」
    ・青の線(下底部):「谷折り」


投稿者:紺谷正樹(北海道)

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