アクリル板の断面にLEDの光をあてると、アクリル板の断面がきれいに輝きます。
この性質を使って、暗くなると点灯するマーカーを作ってみました。アクリル板の表面にキズをつけると、その部分も輝きます。
(1)アクリルの加工
アクリルは、透明なものがよいでしょう。LEDの光をそのまま表示します。
アクリル板の厚みは3~5mmが適当かと思います(私は加工の容易さから3mmを使用しました)。
自由な形に加工します(板の表面にキズをつけないように注意して下さい)。
ケガキ針や千枚通しなどで、板の表面にキズをつけると、その部分も光ります。
(図1の文字は、縫い針で文字の形に点を打っています)
台に挟み込む部分、LEDを取り付ける部分の加工をします。(図2参照)
図2 アクリル板の加工
A:台に挟み込む部分(台のスリットの長さはAとする)
B:LEDを取り付ける部分(LEDの直径に合わせる)
C:2mm程度(LEDの頭にあわせ、半丸に加工してもよい)
(2)電子回路部分を作る
暗くなると光るようにするための電子回路は図3のようになります。
半固定抵抗は、50kΩ~100kΩの縦型のものがよい。横型では取り付け後の調整がやりにくいため。
CdS(カドミウムセル)の大きさは自由。この直径にあわせて、台に穴をあけます。
私はLEDに、以前紹介したイルミネーションLEDを使用しました。(秋月電子通商で購入可:OSTB5131A)
LEDは基板には取り付けずに、引き出し線を出しておき、最後にLEDに接続します。
(3)台の製作
台の長さはアクリル板より少し大きい寸法にします。私は3mm厚の木材を組みましたが、アクリルや厚紙でも可。
幅は内部に単三電池フォルダーが収納できる寸法にします。私は内径33mmとしました。高さは、電池フォルダー・プラス・15mmほど。私は内径30mmとしました。
台の中央に、アクリル板を取り付けるスリットをあけます。きつめのスリットがよい。幅が広いと、板を接着剤で固定する必要があります。台の手前にCdS用の穴をあけます。
図6 台の製作
(4)組み立て
スリットのLED取り付け場所あたりを板厚の半分ほど内側から削っておきます。アクリル板をスリットにはめ込み、必要なら接着剤で固定します。
LEDは表面をペーパーで軽くみがき、乱反射するようにしておくとよい。私はおさまりがよいように、LEDをヤスリで少し削りました。LEDをアクリル板のくぼみに取り付け、接着剤で固定します。LEDの足には接触しないように、ビニールチューブやテープをはっておくとよい。接着剤が乾くまで、1日おくこと。
LED部の保護のために、10mm厚ほどの発泡スチロールでおおいます。
CdSを台の穴に差し込み、基板を固定します。私はグルーガンで固定しました。
LEDと基板の線をはんだ付けで接続します。
図9 接続の様子
(5)調整
電池を接続し、CdSの所を指でおおうとLEDが発光することを確認します。
半固定抵抗を調整し、暗い所で光り、明るい所では光らないようにします。
【参考】伊藤尚未:『作って きたえて 能力アップ!電子工作大図鑑』,誠文堂新光社(2006.7)1800円+税
投稿者:おぎのかずとし(大阪工業大学)
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