Genailleは乗算具だけでなく除算の計算具も開発していた。
製作方法は、乗算具の場合と同様である。
《材料》
25×186mmの厚紙を10枚、 15×186mmの厚紙を2枚
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プリンタ用ラベルシール用紙(A4版で切れ目がないもの)(例えば、A-one 28409 など)
《使い方》
例として3517÷6 を計算してみよう。
「index」「3」「5」「1」「7」「R」と厚紙を並べる。「R」は余りが出る場合に必要になる。
ここでindexの「6」の欄に注目する。
右の欄の一番上にある数字からスタートする。ここでは「0」である。
「0」につながる線を右にたどる。「5」につながっている。
「5」につながるのは「8」である。
以下、同様にして、「6」、「1」とたどることができる。
答えは、最初の「0」は省略して、586 余り1 である。
このように線をたどっていくだけで除算ができるのである。
日本に住む私達は、なぜこんな面倒な方法で計算をするのだろうと思うかも知れないが、多くの国では「九九」を小学校で暗記するという教育は受けていないので、簡単に乗算の答えを知ることができないためである。そういう環境下で、様々な計算具が工夫されたことを知ることは、計算の原理を考えることにもつながるようで面白い。
《参考》
Wikipediaの英語サイトで「Genaille-Lucas
rulers」と検索。https://en.wikipedia.org/
荻野和俊(大阪工業大学)
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