ブロック型プログラミング開発環境scratch(以下scratch)を利用し中学2年生を対象に図形を描画する授業(CAD)を行いました。
技術科の内容を扱いながらプログラミングの基本である変数、条件分岐、繰り返しなどを教えることができます。
製図については中1で4時間程度、キャビネット図、等角図、第三角法による正投影図を学んでいます。またexcelのif関数は学習済みです。
scratchでは、基本的に猫型のオブジェクト(絵)に命令を埋め込むことでプログラミングすることができます。
授業は解説と実習を繰り返すチュートリアル型で行いました。
実際の学習内容と解説は下記製図課題スライドをご覧ください。
Scratchを利用した製図課題(パワーポイント版)
Scratchを利用した製図課題(PDF版)
○課題とねらい
小中学校段階で学ぶプログラミングの具体的な知識としてはデータの型(文字か数字か)、条件分岐(if else文など)、繰り返し(for文など)であると考えます。
またCADを利用した課題を通して
・同じ実行結果でもよりシンプルなプログラムが書けることを試行錯誤する必要があること。
・製図学習で手で描いていた内容は近年はコンピュータを使うのが一般的であること。(CADによって高層ビルが設計できるようになったことなど)
・オブジェクト指向と呼ばれる開発方法を利用することで複数人でプログラムを書けること。
を学ぶことをねらいとしました。
課題の時間を与え、課題やプログラムを試行錯誤できるようにしました。
○各時の目標
・1時間目
過去の製図課題を見て、製図法を思い出し、図を描く事ができる。(寸法記入は不要としました。)
アステロイド曲線を書き、直線で曲線を表せることを知る。
・2時間目
scratchのブロックをならべ線を描くことができる。
同様に繰り返しを使い、多角形や星形を描くことができる。
同様に立方体を等角図で表すことができる。
・3時間目
scratchのブロックをならべ数値で座標を入力して直線を描くことができる。
同様に変数の宣言の意味がわかる。
同様に変数を使ってキャビネット図を描くことができる。
(応用として)タイルの模様やアステロイド曲線を描くことができる。
・4時間目
javascriptのコードと見比べ実際のプログラミングも同様に制御できることを知る。
CADソフト(ここではソリッドワークスの動画を引用)を利用して設計が行われていることを知る。
手続き型プログラミングとオブジェクト指向プログラミングがあり、設計がなされていればオブジェクト指向で大人数で分業した開発が可能であることを知る。
○その他
scratchはブラウザにフラッシュプレーヤーさえあればインストールせずにブラウザ上で動いてくれます。つくったデータを保存したい場合はメールアドレスによる登録が必要なため、課題の提出はスクリーンショットを使い画像データを提出させました。
○リンク
Scratch – Imagine, Program, Share
http://scratch.mit.edu/
投稿者:森中翔吾(東京)
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